宗谷本線を北上
【平成27年7月25日】
旭川からは、特急サロベツの代替として運転されていた臨時快速に乗り込み、
宗谷本線の終点稚内を目指します。
キハ40+キハ400(お座敷車両)の2両編成で、お座敷の方にのりました。
車内は掘りごたつ式で、開いている席に座ります。
ふかふかの座布団に座り、同じこたつの人といろいろ話していると、あっという間に名寄を過ぎ、
これまで見たこともないような景色にかわりました。
列車はだいたい特急サロベツと同じダイヤなので、これまでの鈍行とは違い、小さな駅をビュンビュン飛ばし、ずんずん北上していきます。
広い天塩川や、サロベツ原野が見えると、いよいよ稚内。
残念ながら利尻は見えませんでしたが、最果ての土地に胸が踊ります。
自分の住んでいる中部の小さな街から、ここを目指してやって来たのです。
日本地図では最も北に位置するところに。
稚内到着
列車は18時過ぎに終点稚内に到着しました。枕崎から続く鉄路もここ稚内が終点。ここから先の樺太は今はもう日本ではありません。
そして、ひと通り稚内駅を見物したあとは、一度は食べてみたかったロシア料理のお店に。
稚内はロシア領サハリン(樺太、日本政府は国際法上帰属未定として扱っています。これは、かつて日本領であった、南樺太、千島列島に関して有効な国際条約が結ばれていないためです。)の玄関口であり、青い案内図にも日本語の他に英語とロシア語が表記されるほど。サハリンまで直線距離は50キロほどで、夏の間は航路で結ばれているのです。
日本で一番ロシアに近い街でロシア料理を
向かったのは駅から10分ほどのところ。
1500円のサハリンコースを頼みます。
サラダ、ボルシチ、水餃子、ピロシキ、串肉にドリンクというメニューで、初めての料理に舌づつみを打ちました。
ここのロシア料理は下手に日本向けに変わることもなく、本当に美味しかったです。この後、ロシア料理を求めて、名古屋、東京で食べましたがイマイチ…
そして、隣にある、稚内副港市場で樺太に関する展示を見たり、温泉に入ったり。
温泉ではロシア人がピースしてきてたじろぎました。ほんとにいるのですね、ロシア人。
その日は、稚内防波堤ドームで一夜を明かすことに。
(夏といえど最北稚内は寒いです。内地感覚で行くと凍えます。)
深夜の稚内港を眺めながら、いよいよこの最果てまで来たのだとつくづく思いました。
日本の真ん中から、もはや続く土地のないところまで、と。
続く