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岐阜県・恵那の歩き方【朝ドラ舞台】【おすすめ観光地】

こんにちは!

今年度上半期に放映されていたNHK連続テレビ小説「半分、青い。」はご覧になっていましたでしょうか。東京制作でしたが、このドラマの舞台は岐阜県東濃地方。

主人公の住むふくろう商店街のシーンの撮影は岐阜県恵那市岩村町で行われました。

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半分、青い。のふくろう商店街(NHKより)

これまであまり注目されてこなかった(観光振興が下手だった)東濃地方ですが、

これを機に多くの観光客が訪れています!

名古屋の日帰り(もしくは宿泊)観光先としては手ごろで人気のある東濃地方ですが、

今回は東濃出身の私が東京(名古屋以外)から、わざわざ来る価値のある観光地を紹介したいと思います。尚、東濃地方の中でも多治見市、土岐市、瑞浪市には大した観光地はないので割愛。

朝ドラロケ地である恵那地方(旧恵那郡地域)周辺にスポットを当てたいと思います。

 

恵那ってどこ?

まずは恵那市の位置を紹介。

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恵那市は岐阜県南東部に位置する街。

旧中山道の宿場町であり、名古屋から中央本線で1時間。

アクセスは東京調布からは中央道で3時間半、名古屋からは1時間ほど。

将来リニア中央新幹線の岐阜県駅が美乃坂本駅付近にできる予定なので、そのころには東京品川から1時間余りでアクセスできる首都圏になる予定。

関東方面からは、長野県の南部付近と考えるのが一番わかりやすいかもしれません。

中央道沿いですし結構関東からも実は近いんですよね~ 

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恵那峡と恵那山

信州木曽や飛騨地方と隣接していて、山岳地帯とまでは言いませんが、

山に川に自然豊かな丘陵地帯になっています。

 

観光地紹介

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 今回紹介するのは恵那周辺の観光地。

長野県南部の観光スポットと合わせて訪れるのがおすすめです。

るるぶなど観光ガイドマップでは「伊那・木曽・恵那」とセットにされていることが多いこの付近の観光地は「自然」「文化」「歴史」を強く感じる場所が多くなっています。ネットで調べると県ごとに情報がバラバラなので、観光的に自然なセットを紹介します。

 

 

岩村城下町(恵那市岩村町)

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まずは朝ドラの舞台にもなった岩村城下町。ここは戦国時代頃築城された岩村城の城下町、江戸時代以降の建物が残っていてます。

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朝ドラ効果で観光客も増えていて、お店も増えてきているので、ちょっとした散歩にいい観光地。ちなみにおすすめのお土産は江戸時代の長崎カステラの原型を今でも保つ「カステーラ」や岩村醸造の日本酒「女城主」。

 

また、城下町の先には日本百名城のひとつ岩村城もあり、日本最高所にあった城跡を登山するのもおすすめ。

恵那峡(恵那市・中津川市)

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岐阜県を代表する観光地である恵那峡。風光明媚な景勝地として知られています。

春は桜、秋は紅葉が美しい場所。景観だけでおしまいにせず、

ジェット遊覧船、恵那峡ワンダーランドなどのアクテビティや、

栗きんとんが有名な「恵那川上屋」、「恵那すや」のような和菓子店、

里山のような空間にお菓子工房が並ぶテーマパーク「銀の森」などと合わせて楽しむ場所です。

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日本初の水力発電式ダム、大井ダム

また、恵那峡をせき止めている大井ダムを見るのもおすすめ。

大正時代に水力王福沢桃介によって造られたダムは壮観。

 

日本大正村(恵那市明智町)

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恵那市明智町にあるのは日本大正村。

明治村のようなテーマパークではなく、ここは明智町全体が日本大正村という場所です。そのため、何か大きな箱モノがある!というわけではなく、鄙びた大正風の街を感じられる場所です。

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資料館になっている大正ロマン館

 

明知鉄道(恵那駅~岩村駅~明智駅)

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明知鉄道はJR中央線恵那駅から岩村を経て明智まで結ぶ全長25キロのローカル線。

一日フリー切符もあるので、一日かけてゆっくりローカル線を満喫するのがおすすめ。

縁起の良い「極楽駅」、日本一急勾配の「飯沼駅」、日本初の老人ホーム併設型「東野駅」などユニークな駅も沢山あるので途中下車の旅もいいかも。

ちなみに、日本全国で走っているレストラン列車の草分けはここ明知鉄道。「寒天列車」や「きのこ列車」などが季節ごとに走っています。

 

↓全駅回ってみた記事はこちら

 

www.enamin.com

 

苗木城(中津川市)

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苗木城空撮(中津川市より)

最近急に注目を集めているのが苗木城。このお城は、苗木藩遠山氏のお城。

わずか一万石なのに城を持っていたのは珍しかったそう。

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ここの魅力は絶景。(空撮写真のような景色は見えません)

天守閣跡にある展望台から眺める木曽川や恵那山は最高の眺めです。

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苗木城天守跡と恵那山

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城壁の跡。中津川のマチュピチュだと思ってる。

 

馬籠宿(中津川市、旧長野県木曽郡山口村)

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中山道木曽路馬籠宿。ここは島崎藤村の生まれ故郷で名作「夜明け前」の舞台です。

ここの魅力は江戸時代から続く宿場の町並み。

歩いているだけでやさしい気持ちになれる純日本的な街並みが続いています。

ここは全国でも珍しい坂の宿場なので歩くと疲れますが、信州名物の蕎麦や五平餅、おやきなどを食べたり、お土産屋さんを覗いてみたりするだけで楽しいですよ!

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※ちなみにここは現在は岐阜県中津川市ですが平成17年までは長野県でした。長野県木曽地域は江戸時代以前までは美濃国(現在の岐阜県)でしたし、今でも複雑な関係があります。

 

妻籠宿(長野県南木曽町)

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妻籠宿は宿場町保存の先駆け的存在。いまだにかつての街道の眺めが残っています。

木曽路には奈良井宿、馬籠宿と似たような宿場がありますが、妻籠の持っている魅力は静粛さ。ここは山際にあることもあって静かな場所です。

馬籠は美濃を望む山の上にあることもあって明るくて、観光的なんですが、妻籠は玄人向け。夕方から夜にかけて、しんとした時間にゆっくり歩くのがおすすめですよ。

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雰囲気のある写真を撮れるのも妻籠のいいところ

 

桃介橋(長野県南木曽町)

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桃介橋は大きな吊り橋。大正時代に読書発電所の建設資材運搬目的で造られた橋です。

大正時代という時代背景もあってとても優美な姿です。

春の端午の節句の時期には鯉のぼりが上がっていたり、冬はイルミネーションをやっていたりするので、ちょっとした散歩によい場所です。普段は地元住民や高校生の通学路に使われています。

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春の桃介橋

また、桃介公園に隣接する天白公園のミツバツツジも圧巻なので春に訪れる際はぜひ。

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天白公園のミツバツツジ(2018-4/7撮影)

 

阿寺渓谷(長野県大桑村)

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ここは夏におすすめの景勝地。あと、紅葉の時期も紅葉が美しいです。

木曽川の支流、阿寺川の水がとってもきれいなんです!

「阿寺ブルー」とも称されるこの青さ、ウズベキスタンのサマルカンドと並んで青の聖地になるべきだと個人的には思っています。

 

ちなみに、今年の夏からマイカー規制が始まりました。そして、毎年水の冷たさによってダイバーや遊泳客がなくなっているのでご注意を。

 

阿智村の星空(長野県阿智村)

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デジカメでもこんなにきれい!



最近全国的に注目されている阿智村の星空。

岐阜県側からは中央道で中津川ICから30分、妻籠宿からはR256で40分。

ここの星空は本当にきれいで、晴れて月のない夜ならば、30分空を眺めていれば流れ星が目に入ってきます。天の川も肉眼で見えますし、晴れた日ならばおすすめです。

 

観光客ならば近隣の「昼神温泉」に宿泊するのがおすすめ。

ちなみに一つ注意をしておきたいのは、2006年に環境省から日本一綺麗な星空に選定されたのは長野県浪合村の星空。現在は阿智村と合併していますが、阿智のお隣の浪合の空でした。

ただ、この付近はどこから見ても星は綺麗です。南木曽から見る星も特に美しくて個人的には好き。

↓桃介橋から見た夜空。

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花桃の里(長野県阿智村)

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ここは春の景勝地。

花桃と呼ばれる観賞用の桃が数万本植えられています。

花桃は桃介橋を作った福沢桃介氏がドイツから持って帰り、南木曽に植えたのが、日本における始まり。南木曽から清内路村に嫁いだ方が下伊那地区に輸入したことからこの地域に広がったそう。

例年GW頃ですが、花桃の里はまるで桃源郷のような景色になります。

恋人同士や家族とゆっくり過ごすのにおすすめです。

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また、南木曽から阿智村に向かう国道256号の、旧清内路村の区間は「はなもも」街道と呼ばれ、花桃が国道沿いに植えられているのでドライブしながら花桃を鑑賞できます。沿線の集落も牧歌的なので心の癒しになりますよ(笑)

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国道256号はなもも街道

 

春から秋に訪れるのがおすすめ

今回紹介した恵那地域はあまり注目されていないけれど、豊富な観光資源があります。

2027年のリニア開通時には途中駅ができるので東京からのアクセスも良くなり、更に観光客が増えることが予想されます。その前に、ぜひ訪れてみることをお勧めします。

 

ちなみに、この地域、冬になるととっても寒いです!

朝は氷点下10度まで下がるのは日常です。日中も気温が上がらず寒いことに加え、

冬の間(12~3月)はお店の殆ども冬季休業している場合が多いので、春から秋の間に訪れるとよいです。

今回は観光地だけだったけどまたいつか美味しい食べ物も紹介したいなあ。

 

岐阜県と長野県、愛知県の県境付近に生まれた私なりの観光論でした。

恵那というと岐阜県内だけで終わってしまうのかもしれないですが、

今回紹介した木曽南部や下伊那も含めて広域的なルートで観光するのが自然な形なので、ぜひ遊びに来てください。