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愛しきマトリョーシカの世界②【セルギエフポサード】

セルギエフ・ポサード

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セルギエフ・ポサードはモスクワの北東70キロにある小さな町。マトリョーシカはこの町発祥ともいわれ、マトリョーシカ博物館まであります。

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この町は世界遺産で町の中心部にある至聖三者聖セルギイ修道院は昔話の世界。

黄金の輪と呼ばれるロシアの古い宗教の町の一つです。

モスクワからは郊外「電車」で1時間半から2時間。急行「列車」で1時間の距離。バスでも行けるようですが、簡単な電車で行くことをお勧めします。

電車なら170ルーブル、列車なら490ルーブルでした。ロシア鉄道のHPで時刻検索もできます。ちなみに私は日帰りで訪問しました。

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マトリョーシカ博物館

この町はマトリョーシカ発祥の地と言われているだけあって「マトリョーシカ博物館」もありました。複合博物館の内の一つの建物がマトリョーシカ博物館。

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マトリョーシカ博物館というよりはマトリョーシカ展示室。入場料は200ルーブル、撮影料は100ルーブルでした。ちなみに日本の大学の学割は適用されず。でも昔モスクワの大学で勉強してたよ~~(短期だけど本当、学生証も持っています)って言ったら学割でくれました。おばちゃん優しい。ロシアって人治的なところがあってこういうのは結構ある気がします。

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日本のマトリョーシカを始め、様々なマトリョーシカが展示してありました。

ロシア語と英語の作品名が書いてあるだけなので正直あまり面白くありませんでしたが、マトリョーシカ好きな人にとっては天国でしょうな。

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マトリョーシカのお店

正直何にも調べずに行ったので、ここしか見つけることができませんでしたが、マトリョーシカの工房兼店舗が街の中にありました。ヤンデックスマップで「お土産」と調べたら出てきたお店「ポサードスカヤ・マトリョーシカ

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しっかりおしゃれなお店。正直寒かったのでこのお店を見つけたときは心の底から安堵しました。ここなら多分素敵なマトリョーシカに出会える、と。

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価格は3000ルーブルくらいと結構お高めなんですが、一目で「しっかり作られている」と思えるクオリティの作品が並んでいます。ちなみにセルギエフポサードには中国人がたくさんやってくるようで、私が入ったときは中国人だと思われたようですが、日本人だというと「最高だ!」と返されました。それくらい日本人は少ないみたい。

ここのお店が素晴らしいな~と思ったところは、マトリョーシカを展示しているだけでなく、工房も併設しているところ。

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東北のこけしの団扇もありました

工房を見たいというと見学までさせてくれました。ここではマトリョーシカを描いたり、ニスを塗ったりしているみたい。何人か作家、職人の人たちが出入りしていました。

ちなみにこのお店は英語を話す人もいたので観光客にとっては買い物がしやすい所も評価できる。

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買ったマトリョーシカ

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カントリー調の牧歌的なマトリョーシカ。この模様はセルギエフポサード産マトリョーシカの特長だそう。マトリョーシカに焼き目を付けてから、色を塗っていくスタイル。

仔のマトリョーシカはかなり大きくて、30センチ弱。そして7個の大所帯。どのマトリョーシカも着ている服や頭巾が違っていて芸が細かい。

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これはカントリー調ですが5個。ロシアの伝統的な服装をしています。3体目とか中国ぽいけど多分タタール人の服装かな?

この様式のマトリョーシカは繊細さは無いけれど、ほのぼのとした世界観が特徴。

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このマトリョーシカは焼き目を付けたものではなく完全に描いたマトリョーシカ。ムラなく均一に塗ってあってパリッとしている。そしてニスが塗ってあるので完成度が高いな~~と感じる一品。世界観もなんだかアニメみたい。

ほんとにどれも違う世界観を持っているな~~と思えます。奥深いぜ。

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最後には日本人形風のマトリョーシカ。

マトリョーシカは箱根細工から生まれた説もある実は日本とかなり縁のある民芸品。東北で作られている「こけし」とも似ていますし、ロシア人もシンパシーを感じている様子。マトリョーシカとこけしの世界観が合体したのがこの作品。

こけしっぽい顔に、日本人形のような色遣い。ロシアマトリョーシカのような華々しさは無いけれど、日露の歴史を感じるこれもまた良いもの。

 

モスクワ滞在中にセルギエフポサードに行って購入したマトリョーシカの紹介でした。今回は冬に行ったので正直満足に街歩きや買い物ができませんでした。(ロシアの冬は寒い、セルギエフポサードは氷点下10度でした。)

同じ黄金の輪のウラジーミルやスーズダリもまた素敵な町ですし、ぜひロシアの歴史を体感しつつ、マトリョーシカを探す旅に出てみてはいかがでしょうか。